ホワイトペーパー『ITを中心とした保険の方向性を指し示すロードマップ』に関する代表 畑の想い
ー4回に渡り、各回の掲載内容と当社代表 畑が「保険毎日新聞」に寄稿したコメントをご紹介しますー
【第3回】第4章:ITインフラの進化の方向性
第4章では、第3章で述べられた問題を今後5~10年のスパンでどのように解決すべきか、どのような選択肢があるのかについて述べる。
【当社代表 畑 加寿也 書き下ろしコメント】
『システム変革におけるリスク』
4章(ITインフラの進化の方向性)では、当社や海外の経験則に基づき、既存のレガシーシステムを変革する方法論や、実際にどのようにフロント(ミドル)サービスと接続をしていくのかを記述した。ここで特に強調されるべきなのは、「疎結合接続」である。すなわち、新しいサービスとの接続において既存システムに可能な限り影響を及ぼさないように(一方の変更や修正がもう一方のシステムに影響が出ないように)接続することである。
このような手法を取ることで、実際には本章で記載しているようなシス テムの変革を行うことなく現状システムのままでも新たなサービスの導入が可能となり得る。
新サービスにどのような事業上の効用があるか不明瞭である以上、投資額はできる限り小さくしたいものである。「疎結合接続」はその悩みを解決する。
ただし、何の犠牲もなしにこのような接続を行うことは一般には困難である。典型的には、既存業務の事務フローをこのような接続のために見直す対応を要するかもしれない。この対応には一時的により多くの人員が必要になる可能性が高く、またオペレーションリスクの増大も考慮すべき点である。セキュリティ基準が既存システムと比べて十分なものではないものになるかもしれない。
最も重要なのは、(システムを完全リプレースしない以上は生じてしまう)このようなリスクの大きさを経営者が理解した上で、意思決定できるかという点に尽きるように思われる。
ホワイトペーパー『ITを中心とした保険の方向性を指し示すロードマップ』
https://justincase.jp/whitepaper/whitepaper20210929.pdf
出典:保険毎日新聞2021年12月1日付面「justInCase インシュアテックホワイトペーパー発表に寄せて(第3回)」