専業主夫から保険会社設立へ。私の一番の仕事は多様なメンバーを信頼し任せること。Co-founder / CAO 小泉洋夫

日々全力で前に進む justInCase の社員たち。この企画では、社員それぞれの想いや志、これまでの努力を、彼ら自身が語る言葉でお届けしていきます!

第5回は、Co-founder/CAO(Chief Analytics Officer) 小泉洋夫です。

justInCaseの設立を夢見ていたCEO畑と久しぶりの再会。そこから約3年、一時は香港からリモートでのフルコミットで、会社としての基盤を作ってきた小泉。自らを”究極の雑用係”と呼ぶCAOの想いと野望は?

justInCase 私の履歴書 Vol.5
ー プロフィール
小泉 洋夫(こいずみ ひろお)
職種:CAO (Chief Analytics Officer)
趣味:人間観察・抽象化(!)

専業主夫になる予定が、旧友との再会で「保険会社設立」という稀有なチャレンジに

新卒で…という話の前に、学生時代の話が面白いのでまずはそこから。
実は、私は大学を2回出ていて、経済学と数学の学士をふたつ持っています。理由は立派なものではなく、最初に経済学を学んで卒業した後、バンドで生きて行こうと思っていた時期もありましたが食べていけず、セミパチプロのような生活をしていました。
これではダメ人間になると思い、「自分が本当に興味のあることは何だろう」と考えた結果が数学だったので、24歳で大学に3年生から編入したんです。

26歳でアクサ生命に新卒入社。投資調査開発部でリスク管理、モデリング業務に3年半従事し、その後年金・保険分野のいくつかの会社でキャリアを積みました。
その間、父親の死を経験し、「自分はやり切っているのか」と考えてチャレンジした保険数理コンサルのミリマンに転職しましたが、妻の香港転勤を機にこれとないチャンスと考え退職し、専業主夫として香港生活に臨む予定でした。

いろいろな方に退職のご挨拶メールを送っていた中に、justInCaseの現CEO畑がいました。
彼とは金融社会人同期で、少し変わった新人がいるぞ、とお互い当時からなんとなく気にかけていて。久しぶりに飲みに行くことになり、茅場町の居酒屋で彼のバッグの中からオライリーのプログラミングの本がチラッと見えたんです。そこで専業主夫の夢が破れました(笑)。
なんでアクチュアリーの畑さんがこの本持ってるの?と。そしたら、保険会社を作ろうと思ってる、と。人生の中で、この機会を逃したら保険会社を作るなんてことはきっとないだろうなと思いました。
「プログラミングならできるよ。でも香港に引っ越すけどいい?」そんな会話からjustInCase を一緒に作るチャレンジが始まりました。

LCCのおかげで香港-東京間を日帰りする日も。Slack/Zoomで距離は感じない。

それからは香港にいながらプログラミングをひたすらやりました。スマホ保険の開発コードを書いたり、分析やバックエンドもやってました。言わば”究極の雑用係”。それは今でも変わりません。
リモートでコミュニケーションするツールが発達していたので、日々そんなに困ることはなかったし、LCCのおかげで月に一度は東京に帰ってきていました。日帰りなんてことも。滞在時間18時間、みたいな(笑)

畑さんと自分の組み合わせは面白い。保険のマイナスイメージを変えられると思った。

保険って、ぼったくりとか押し売りとか、胡散臭いイメージを持たれがち。だけど、保険の制度って素晴らしいと思うんです。昔の相互扶助の精神を多くの人に届けるためにビジネスという形になっている。
だから、いま多くの人が抱いているネガティブなイメージを変えて、本当に必要な人に、必要なときに届けたいんです。それを具現化するのが私たちの仕事だと思っています。保険への抵抗感をなくす入り口を作り、入りたいときに簡単に入れるような保険です。
畑さんと私なら、それができるんじゃないかって。全く異なる性質の二人ですが、面白い組み合わせ。バランスが良いし、もちろんどちらも本気でした。

多様性のあるユニークで強いこのチームで、仲間を信頼してのびのび働いてもらうために。

justInCaseは多様性を認め合う会社です。人種、言語、仕事のやり方、働く場所…本当に多様なメンバーが集まっています。だからこそ社内間共有は全員のミッション。多様性を認め合い活かしていくために、最低限のルールを決めてお互いを信じてやっています。

Co-founder 兼 CAOという立場の私も、要点だけは押さえますが、ディテールは全て任せています。仲間を信じているので。任せて力を発揮してもらうためにも、いかにメンバーが仕事しやすい環境を作るか、ということを非常に大切にしています。自分が実現したいことは、必ずしも自分がやらなくてもよくて、むしろ実現するためにチームがありますからね。
私が考える信頼とは、できないことを底上げするのではなく、得意なことを伸ばして行ってもらえる環境作りだと思っています。

そんななか、メンバーに求めるのは、完璧さよりもスピード。細かいサイクルで都度お互いの認識をシェアしながらスピード感を持ってやっています。

仕事で大切にしている3つのこと=コミュニケーションの具体化

justInCase はいい意味でも悪い意味でも正直なチームです。勢いだけで段取りができていないこともよくある。そこで、私がみんなに常々シェアしている3つの大切な約束があります。

「事実と意見の区別」

「意見に対する反論と人格に対する攻撃は別」(前提を共有したうえでの議論反論はウェルカム)

「理解と同意の区別」

この3つを意識して仕事をすることが、多様性を認め合い、信じ合える強いチームの条件だと考えます。

良いコミュニケーションとは、「相手が私をどう理解しているかを、お互いが理解し合うこと」だと私は考えています。
スタートアップはステージによって求められる役割が変わってきます。開業当初は個人のパワーの突破力とスピードが求められますが、徐々にチームとして仕事をする必要が出てきます。個人の卓越した能力だけに頼るのでなく、チームとしてのパフォーマンスの底上げも大変重要になってきます。そのためのチーム作りが私の使命だと思っています。


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